今週の日曜日は朝から風が強く寒かった。
会社に出勤して、いつもの様にコーヒーを飲みながらMacが起動するまでの少しの間、窓越しに外見る。
すると、お向かいさんのおばあちゃんが庭先で植物を見ていた。
外は寒いと知りながらおばあちゃんに挨拶しようと思い、私はベランダに出る為冷たい大きなアルミの窓を空けた。
おばあちゃんは私が夜遅く仕事をしているとビールやおつまみ等を差し入れしてくれたり、ちょっとしょっぱい自家製のお漬け物を持って来てくれたり、庭に咲いたご自慢の花の撮影を頼まれたりと、ご近所付き合いをさせて頂いている。
この辺は昔から住んでいる方が多く、一軒家の数も都心としては多い方でご近所の絆も強いのだ!
すこし大きな声で「おはようございます」というとおばあちゃんも答えてくれた。
しかし、いつもと様子が違う。
おばあちゃんは「おはよう」の言葉からじゅうぶん時間おいてから、「昨日ね。お父さんが逝ちゃたんだ」・・・・・。
そういい残すとおばあちゃんは背を丸め、両腕を後ろに回して自宅に帰って行った。
おじいちゃんは5年程前に確か脳梗塞で倒れて以来、足が悪くなったものの自分で歩こうと元気にリハビリに通っていたのだが。
最近は姿を見かける事が無くなり心配していた矢先の出来事です。
こんな時、なんて声をかければいいのか、・・・・正直、分からなかった。
「そうですか」この一言が精一杯の返事だった。
寒く風の強い日曜日の朝だった。
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