<NikonD2x+18~200>
昨日モデルオーディションの話を書いていて思い出した事がある。
それは、アメリカ人のモデル(小学生の女の子)を冬の北海道で撮影した時の話だ。
撮影内容は女の子が支笏湖で釣りをしているシーンで、その日は釣りあげた生きた魚がその場で凍ってしまう程の厳しい寒さと強風だった。
こんなに寒い中、モデルは大丈夫かなと思った時、悪い予感はあたるもので女の子は寒さに凍えて笑うどころか泣き出してしまった。
一時撮影を中断して様子を見る。
寒冷地の撮影だったのでハッセルのグリースが凍らないように抜いて来たはずだが、手がかじかんでほとんど感触が無くなっている事も有りピント合せのヘリコイドが重たく感じて大変である。
その手をカイロで暖めているとロケバスの脇でモデルの娘と付き添いで同行していたおかあさんが話をしている。
まるで怒っているかの様な怖い眼差しで一生懸命娘を説得しているようだ。
その後、おかあさんの説得のおかげで何事も無かったかのように少女はあどけない可愛い笑顔をしてくれてそのカットは無事終了した。
その日の夕食の時にかあさん本人から聞いて分かった事だが、彼女はアメリカで若い頃からモデルの仕事をしていたそうだ。
あのときの真剣な眼差しはプロとしてモデルの仕事をチャントしなさいと娘に言い聞かせていたのだろうか。
その時のおかあさんのプロ意識は見事、それを聞き入れた幼い娘も立派だった。
アメリカ人のおかあさんの例はとても特別かもしれないが、少しだけ日本人子役のおかあさん、モデルエージェンシーの方々にも見習って頂きたいと思います。
私のプロフィールと作品はサワダスタジオのHOMEに有ります。
お時間のある時に見て頂ければ幸いです。
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